12.31.2021

ついに、、、大瀬崎にアザハタ王国が出現!!!



2021/12/31

静岡県 大瀬崎 





今年の秋田での取材日記を書かなきゃと思いながら

ひとまず現在情報をアップ。

去年に続き大瀬崎の「はまゆうマリンサービス」さんで年越し。

確か2年前、店長の相原さんが

「大瀬にもアザハタ王国できるかもねー」

なんて冗談っぽく言っていた。

アザハタ稚魚の大量出現から数年。

去年は黒っぽい稚魚の体色から、赤い色に変わった若魚が撮影できた。

そして今年、、、何とアザハタは王国を築きつつあった!!

体長は22-24センチくらい。(手の大きさとの比較で)

まだ幼さの面影がありながらも、敵(オオモンハタ)を追い払う姿や、

住処をバタバタと掘る姿(のなぴ氏談)が確認できた。

周りにはアカシマシラヒゲエビ、ケラマハナダイ、フタイロハナゴイ

アオハナテンジクダイと南方系のいきものがたくさん。

いずれも屋久島のアザハタ王国と同じ住人。

アザハタの王様が出現するとその住処は加速度的に豊かさが増す。

多様性が増し、社会システムができそして王国になる。

今はまだ未完成だけど王国と呼んでも差し支えないレベルまで来ていると思う。




本当に大瀬にアザハタ王国ができるとは、、、

いつかできるだろうとは思っていたけどこんなに早いなんて!

今季越冬すればいよいよ立派なアザハタ王国になるだろう。







王国はゴミ屋敷!?
テレビの隙間が主な隠れ家。
しばらく待っていると、テレビの隙間から「ぬっ」と必ず出てきてくれる。
「お主、なにやつ!?」と王様の声が聞こえてくるみたい。
まだ性転換前で多分メスだから女王様か。








貫禄でてきたなー。
他のハタと違って、敵を追い払う!
えらいなー。
王様の威厳が出てくると、そこにはたくさんの住人が集まる。








まだこのテレビの隙間に入れるくらい小さい。










テレビの隙から外の様子をうかがっている。








アカシマシラヒゲエビ
アザハタ王国には欠かせない重要なエビ。




ケラマハナダイ稚魚
屋久島のアザハタ王国の主要なハナダイ!
それが何匹もいた。
南国化がどんどん進んでるなぁ。





アカオビハナダイ稚魚
大瀬ではアカオビの方が多い。


フタイロハナゴイ
こちらも南国系の魚。



クリアクリーナーシュリンプ
ウツボと一緒にこんなエビも。
この手の生き物がいると多様性が増す。


これからのアザハタの成長と王国の発展が気になって仕方がない。
温暖化は心配だけど、アザハタには元気でいてほしいなぁ。
と複雑な心境。




アザハタ王国ができた!と驚愕していたら、
そのタイミングで荒俣宏大先生が現れた!
せんせい〜!!!
拙著では素敵な帯を書いて頂き有難うございました!
一緒に潜ってアザハタ王国を確認してもらい、
南国化する大瀬崎の海を見ていただいた。
まさかここで一緒にアザハタを見れるなんて。。。
嬉しすぎる〜!



写真:高久至 文:かんちくたかこ 
発売中〜!


はい、長くなりましたが、アザタハ王の宣伝でした!(笑)



ではでは皆さま、
良いお年を!!!


12.13.2021

写真絵本「ハタハタ 荒海にかがやく命」あかね書房/高久至著




「ハタハタ 荒海にかがやく命 」あかね書房  2021年12月発売

SNSに載せてブログを書いていなかったので更新。

僕は幼少期の夏を秋田で過ごしていました。
その思い出の多くは海や川などの自然。
おばあちゃんから聞く昔話が面白くって。
その一つがハタハタ。
とにかくたくさんのハタハタが獲れて、山盛り買って、
一生懸命仕込んで、そして毎日ハタハタを食べていたと聞いた。
戦後の食糧難から冬の貴重なタンパク源として重宝されたハタハタ。
多い時では2万トン獲れたのが、気がつくと71トンまで減り、ついには
1992年から3年間の禁漁。
その後漁獲量を制限したこともあって徐々にハタハタ資源は復活しました。
これは世界的にも稀な資源復活の成功例として今でも語り継がれていますが、
2021年現在、禁漁直前と同じくらいまで資源が減っています。
もう限界ギリギリです。
この写真絵本はハタハタという魚の魅力に迫りつつも、
漁業のあり方や漁業資源の未来について考えてもらい一心でできました。
こんなマニアックな写真絵本の出版を許してくれた「あかね書房さん」
には本当に感謝しかありません。
SDG'sの流行りに乗っかってドーンと広まってくれるといいな。


ぜひご購入お願いします。
https://www.akaneshobo.co.jp/search/info.php...
豊かな日本の海の未来を願って。。。


以下の写真はこの数年で撮影したもの。
まだ今年は出会えていない。去年もギリギリだったからなぁ。


本隊接岸前に1匹だけ現れたメスのハタハタ。
この1匹に出会うために去年は2週間も荒海と向き合ったようなもの。






海底には無数のミドリイソギンチャクが生息している。
毎年ハタハタやその卵をたくさん食べているから多いのだろう。
こんな風に弱ったハタハタや死んでしまったハタハタをペロリと食べる。







ハタハタの産卵
海藻の根元にメスが卵を生み付けると同時に
たくさんのオスが集まって放精。何が何だかわからない感じで
ワーっと集まってパッと終わる。






ハタハタの卵(ブリコ)
色とりどり。ハタハタの食べる餌の違いによって色が変わるらしい。
ほんとにこんなにキレイ!
地域によっても差異があるらしい。北海道では緑(?)っぽい色の卵が多いと聞いた。







黄色いブリコ
秋田では少ない。濃い赤の卵が多いかな。






ハタハタが増えるには何をするべきか。
ハタハタにとっては禁漁するのが最善。間違いない。
しかし人は魚のために生きているわけじゃない。
ハタハタの漁師は絶対に禁漁したくない。地元民もハタハタが食べたい。

大きな問題の一つに、漁師によるハタハタの横流し。それと密漁がある。
ハタハタの横流しはもはや文化みたいなもの。そんな話もよく聞く。
横流しが文化であれば、もはや漁獲枠を設定する意味がない。。。
そんなこともあって漁獲枠は廃止されたようだ。
上の写真は違法に獲られるハタハタ。
浅瀬にカゴを仕掛けておくだけで勝手にハタハタがぎゅーぎゅーに入るのだろう。
なんてこった。。。







ニュースほどではないけど、ほんと高いなー。





それに比べて他の魚やすいなー。

さて明日は少しは海が落ち着くのか。。。
早くハタハタに会いたいぞ。


ではでは。


12.11.2021

絵本は絵本屋さんで!!

 屋久島で開催中の写真展をほっぽり出して

まんまと放浪中。


屋久島経済新聞さんに記事を載せてもらいました。

https://yakushima.keizai.biz/headline/551/


鹿児島で霧島の温泉や錦江湾の海を満喫して、

東京で出版社や絵本屋さん巡り。

そして絵本屋さんってすごい!

と思うことしきり。

どこのお店の方も情熱がある。

大型書店にはないこだわりと熱い思いでやっていることが

伝わってきて身が引き締まる思いだった。

屋久島では本屋がないに等しいので

何を買うのもアマゾンやら楽チンなサイトで購入しているんだけど、

なんだかとっても申し訳ない。。。反省。

身近にある方はぜひ絵本屋さんで購入して欲しいと強くおもった。

もちろんネット注文も可能だし、プレゼント相手によって

おすすめの絵本を選んでくれたりする!

クリスマスプレゼント大人も子供も絵本で決まりだー!


挨拶に伺ったらめちゃくちゃ喜んでもらえた。
しかも名乗る前から!すごい。。。
嬉しいやら恥ずかしいやら。
「かくれているよ、海のなか」アリス館や
ぷかぷか、アザハタ王で文を書いてもらっている
かんちくさんと3人で記念撮影。


世田谷のお店で母校の東京農大すぐ近くだった。
やっぱり顔を出したらめちゃくちゃ喜んでもらえた。
小さいお店なのに拙著を日本一売ってもらえているのでは!?
と思えるくらい押してもらえてる。
サイン本7冊がsnsに載せたら一瞬で売り切れたと
聞いてもうビックリ。


茗荷谷ではアリス館さんのすぐ近くにある
広いお店に絵本がたくさん。
それも店主さんこだわりの本のみ!!
絵本に対する思いの深さがヒシヒシと伝わってきた。

どこのお店でも拙著も大切に扱っていただけていて
嬉しかったなぁ。
より良い写真絵本を作っていきたいと思ったそんな1日だった。

そうそう初めて出版した写真絵本
「海のぷかぷか」(アリス館)の時には横須賀の
ぷかぷか展を開催させていただいた。

なつかしいなぁ。美味しかったなぁ。


絵本屋ではないけど現在は埼玉(東京近く)の
「おかえり、ウミガメ展」を開催させてもらっています!



アリス館さんで次回作の打ち合わせついでにサインさせて頂く。

クリスマスのプレゼントにぜひ。
もちろん絵本屋さんから!!


さてそれではもう少し北の方へ行きますか。

12.01.2021

海から見たニッポン 屋久島展明日から開催!



海から見たニッポン 海流が育むいのち/屋久島編」
富士フィルムスクエアで開催させていただいた展示が屋久島に上陸!!!
屋久島の写真のみの展示ですが、大迫力ですのでこの機会にぜひご覧ください。




幅1,5mの巨大銀塩写真プリントの
迫力と美しさで屋久島の海の魅力がぎゅーっと詰まってます!?


場所は宮之浦の環境文化村センターです。
期間は12月2日−1月20日までです。


明日は12月2日、3日は10:00-15:00くらいまで在廊予定です。


本日設営完了!
入り口のはパネルもフジフイルムさんから
送っていただけたのでいい感じ!


20枚程度の写真だけど設営には3時間以上時かかってしまった。
写真の並び順はある程度構想していたけど実際の会場では悩みまくり。
でも結構いい感じに配置できたと思う。
屋久島の海に飛び込んでもらえたらいいな。


ほんと大パネルは迫力満点!

海の環境問題についてのパネルも展示してあります。


置いてあるポストカードはよろしければ
記念に持って帰ってくださいね。