12.13.2021

写真絵本「ハタハタ 荒海にかがやく命」あかね書房/高久至著




「ハタハタ 荒海にかがやく命 」あかね書房  2021年12月発売

SNSに載せてブログを書いていなかったので更新。

僕は幼少期の夏を秋田で過ごしていました。
その思い出の多くは海や川などの自然。
おばあちゃんから聞く昔話が面白くって。
その一つがハタハタ。
とにかくたくさんのハタハタが獲れて、山盛り買って、
一生懸命仕込んで、そして毎日ハタハタを食べていたと聞いた。
戦後の食糧難から冬の貴重なタンパク源として重宝されたハタハタ。
多い時では2万トン獲れたのが、気がつくと71トンまで減り、ついには
1992年から3年間の禁漁。
その後漁獲量を制限したこともあって徐々にハタハタ資源は復活しました。
これは世界的にも稀な資源復活の成功例として今でも語り継がれていますが、
2021年現在、禁漁直前と同じくらいまで資源が減っています。
もう限界ギリギリです。
この写真絵本はハタハタという魚の魅力に迫りつつも、
漁業のあり方や漁業資源の未来について考えてもらい一心でできました。
こんなマニアックな写真絵本の出版を許してくれた「あかね書房さん」
には本当に感謝しかありません。
SDG'sの流行りに乗っかってドーンと広まってくれるといいな。


ぜひご購入お願いします。
https://www.akaneshobo.co.jp/search/info.php...
豊かな日本の海の未来を願って。。。


以下の写真はこの数年で撮影したもの。
まだ今年は出会えていない。去年もギリギリだったからなぁ。


本隊接岸前に1匹だけ現れたメスのハタハタ。
この1匹に出会うために去年は2週間も荒海と向き合ったようなもの。






海底には無数のミドリイソギンチャクが生息している。
毎年ハタハタやその卵をたくさん食べているから多いのだろう。
こんな風に弱ったハタハタや死んでしまったハタハタをペロリと食べる。







ハタハタの産卵
海藻の根元にメスが卵を生み付けると同時に
たくさんのオスが集まって放精。何が何だかわからない感じで
ワーっと集まってパッと終わる。






ハタハタの卵(ブリコ)
色とりどり。ハタハタの食べる餌の違いによって色が変わるらしい。
ほんとにこんなにキレイ!
地域によっても差異があるらしい。北海道では緑(?)っぽい色の卵が多いと聞いた。







黄色いブリコ
秋田では少ない。濃い赤の卵が多いかな。






ハタハタが増えるには何をするべきか。
ハタハタにとっては禁漁するのが最善。間違いない。
しかし人は魚のために生きているわけじゃない。
ハタハタの漁師は絶対に禁漁したくない。地元民もハタハタが食べたい。

大きな問題の一つに、漁師によるハタハタの横流し。それと密漁がある。
ハタハタの横流しはもはや文化みたいなもの。そんな話もよく聞く。
横流しが文化であれば、もはや漁獲枠を設定する意味がない。。。
そんなこともあって漁獲枠は廃止されたようだ。
上の写真は違法に獲られるハタハタ。
浅瀬にカゴを仕掛けておくだけで勝手にハタハタがぎゅーぎゅーに入るのだろう。
なんてこった。。。







ニュースほどではないけど、ほんと高いなー。





それに比べて他の魚やすいなー。

さて明日は少しは海が落ち着くのか。。。
早くハタハタに会いたいぞ。


ではでは。


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