屋久島にマッコウクジラが打ち上げられてから9日が過ぎた。
23日:マッコウクジラが打ち上がる。
24日:鯨にイタチザメが群がり始める。午後には浜への立ち入りが禁止になる。
25日〜:駐車場や浜に近寄れなくなる。(鯨撤去作業のため)
27日:マッコウクジラがいた場所に砂利がもられた。この場所に埋められたと思われる。
30日:玉砂利の浜が採石でキレイに整備される。鯨がどこに埋められたか分からない。臭いと過去の風景から写真の手前部分と思われる。
この時点で問題になっているのは
「いつからこの区域で泳ぐことができるのか?」である。
ドローンで撮影した上空からの映像ではマダラトビエイが1匹。アオウミガメが数匹。サメらしき魚影は確認できなかった。
「餌にありつけないとわかればサメはいなくなるだろう」と
世界中の海で生態観察をして来た中村宏治氏の予想通り。
鯨のストランディング直後の「イタチザメが来るぞ!」とのアドバイスと共に
まさに海の自然を熟知した人だからこそ、予測できたことだろう。
同時に「この場所に埋めたのはまずかった」とのお言葉も頂いた。
あの巨体から今後長きにわたり垂れ流される体液はサメを引き寄せる可能性がある
ということだろう。
現在イタチザメは去ったし、クジラが再び海に投げ出されるようなことが無い限り、安心して良いと思う。だけど、不安を拭切れないのが一般的な心情ではないだろうか。これからくる2連続の大型台風のことや、屋久島でもっともマリンスポーツ(体験ダイビング 、スノーケリング、サーフィン)に使われている湾だということを考慮した時に、果たしてこの場所への埋葬は果たして正しかったのだろうか?と考えざるを得ない。
この決定には意見の飛び交う行政判断があったようだが、屋久島の観光業を思えば答えは明白だ。当時は台風が接近中とはいえ当時の海は穏やかだったし、沖合に沈めるが最善策だろう。なんらかの理由で不可能だったのなら仕方がないが、今後どれだけの不安が付き纏うかを想像して欲しかった。
今は台風でマッコウクジラが海に投げ出されないことを祈るのみである。今後の鯨類のストランディング時における方針を、町はある程度決めておくべきだろう。まぁ一介のダイバーの戯言である。
ちなみに何度か空撮をしたが、現在は1匹のサメも確認できていない。