1.06.2022

イボクラゲに棲むイボダイ~ウミシダ楽園~

2022/01/05
神奈川県 /  葉山
晴れ 北の風 水温14℃

定番になりつつある大瀬、葉山潜り。今年もやってきました。
テルさんにはついこの間、秋田であったばかりだから
ほんとよく遊んでると思う。
去年はフジフィルムの写真展に、屋久島ツアーにきてもらい
そして秋田では副知事の猿田さんを紹介していただき、
新聞やニュースに出ちゃったりして、
なんだかんだととってもお世話になりました。

さて気になる葉山の海。
大瀬同様変化のが著しい。
でも今年は去年より2度近く水温が低く、
また温帯化するのか!?とか気になるところ。

イボクラゲに棲むイボダイ?の稚魚
クラゲも魚も立派!
イボクラゲの傘にあるイボの部分がない。
おそらくイボダイが食べたのかちぎったのだろう。
よく見ると傘に穴ができている。
イボダイはそこに隠れようとしているようだった。
そんなことってあるの、、、?
もっとじっくりと観察したかったけど、漂流しそうだったので断念。

しかしエントリー5秒でこれを紹介してもらえるなんて、、、
感動しすぎた。

1ダイブ終えたら颯爽と東京へ向かう姿がまた
なんとも輝さんらしい。


ジュズエダカリナ(海綿)に取り付くシモフリウミシダ
今回は主にウミシダにハマっていた。
昭和天皇も研究されていたということもあり、
丁重に撮影!?
魚以外の生物が気になって仕方のない海だと思う。
海藻にウミシダやヒドロ虫、海牛などの無脊椎動物が楽しすぎる。


カジメに取り付くウミシダの仲間
岩についてるのがニッポンウミシダで、
カジメについてるのがシモフリウミシダかな?
なかなかにシュール。


「あのウミシダはなんだっけ?」
「ほらあの大きなウミシダだよ」

はい、そのまんま。
オオウミシダ!

これがまた凛々しく結構好きだなぁ。

ヒョウモンダコが大きい!
屋久島で見るヒョウモンダコの2,3倍はある。



葉を落としたカジメとウミシダ
葉山だなぁ。
あと少しでこのカジメの茎の先っぽから
また葉が生えてくることでしょう。



「湘南 波の下水族館」(青菁社)
佐藤輝 / 鍵井靖章


「パー子ちゃんカレンダー」
絶賛発売中です!!

1.05.2022

2022年 激変した海 〜アカハタ王国!?〜

2022/1/4
静岡県 大瀬崎 

2022年ですよ。
喪中なので挨拶は控えさせて頂きますが、
今年もよろしくお願い致します!

ハナダイの群れ
先端のこの楽園感は相変わらず。
本当に魚影が濃い!
あ〜楽しかった。
クリスマスから年明けまで、
はまゆう荘、はまゆうマリンサービスさんで
お世話になりました。
お店を辞めてから12年も経つけど、
いつも優しく迎え入れてもらえて嬉しいなぁ。
1年ぶりの大瀬の海について書き留めておこう。


アカメバル
数年後には見られなくなるような気がして必死に撮影した。
いつも上向きで伊豆で一番好きな魚かもしれない。
なんて愛おしい。。。

ここのところ環境の変化のスピードが本当に早いと思う。
目眩がするほど。
多分通常の100倍速かそれ以上。大袈裟ではないと思う。
僕が学生時代に潜っていた大瀬崎とはまるで別の海。
とりわけこの2,3年の変化は激しい。
去年まで浅瀬にいたクロメバルはおそらく絶滅。
ずーっと観察していた柵下のトゴットメバルにも会えず。
(まだ少しいるらしい)
4、5年前に産卵を観察して楽しんでいたオビアナハゼは
先端の40mで1個体のみ確認。
アナハゼにはついに出会えず。
激減したと感じていたカサゴとメバルは去年の半分以下に。
マダコが減った代わりに、南方系のワモンダコがいた。
他に見られなくなった生き物の多いこと。。。

でも逆にこれまで見られなかった生き物がとんでもなくいた!
メバルの群れがいたところではグルクンやササムロが泳ぎ回り、
アカハタの増殖は著しく、カサゴの地位を奪いつつあった。
アカオビハナダイは10年前の数百倍に増えた。
湾内では、もはやキンギョハナダイ以上の優先種!!
前回のブログで書いたアザハタ王国も然り。
細かく書いたら枚挙に遑がないほど南方種は多い!
本当に多い。

この環境の変化は実際に潜って体感しないと分からないだろう。
陸上でもたくさんの変化があると思うけど、海の中では
それをより分かりやすく感じることができる。
環境変化を肌で感じられる最前線に、ダイバーいると思う。
今回はあまりの海の変化に驚いたけど、
人との出会いが多く、海での学びも多く、何より居心地が良く、
楽しいひとときを過ごせた。


サンゴの養殖スポットでは屋久島と変わらぬような生き物たちがいた。
ナンヨウハギにメガネゴンベにフタスジリュウキュウスズメ!


湾内のゴロタはニセカンランハギ、ニザダイ、ホウライヒメジ。
ロクセンフエダイも数匹でいた。去年、一昨年はゴロタをおおう
無数のクロホシイシモチがいたのにめっきり姿を見なくなった。

柵下や外海ではこの数年ムチカラマツが壮絶に減ってきている。
去年も驚いたけど、今年は呆然とした。
海の景色が随分と違う。この先どうなってゆくのか。
でも貴重な光景なので、心を鬼にして写真に収める。


前回のブログの大瀬崎アザハタ王国に続き、
今度はアカハタ王国!?
先端で数十匹が群れていた。
この規模のアカハタは見たことがない。


アカメバル、カサゴの楽園だった魚礁からその2種がほとんどいなくなり
南方系が泳ぎ回る。
もう異世界に迷い込んだ気分になった。
年一でした潜らないからこそそう感じるのかもしれない。

そうそう、しかしこれだけ南方化が進んでいるのに
昨年の春は大型海藻のホンダワラ類の繁茂が最大規模だったとか。
これも大きな環境変遷の過程なのか。
驚くことばかり。

これらの現実とどう向き合っていくけばよいのか
正直よく分からない。でもまずは記録しておかないと。
僕にとっての写真はアート、芸術でもなく
やっぱり海の記録がメインかな。
だからこれからもinsta映えみたいな誇張を控えて
地味ーにアップしていこうと思う。

元旦には深海魚のミズウオが現れた!
お腹の中には未知のイカが入っていて、
今研究者の方が調べているとか。


浮遊系の出物はあんまりなかったけど
最終日に出会ったこの子が個人的にはヒット。
シャシホコみたいな体勢で泳いでいた。
マクロがまさかのカードエラーで
フィッシュアイで超絶頑張って撮影&超絶編集して
なんとかお見せできるレベルに、、、?


横から見るとシャチホコ!
今図鑑もないので先生に問い合わせ中。
(分かり次第追記します。)

大瀬崎は本当にいつ帰ってきても
落ち着くところ。
今回も数日で屋久島の一年分の出会いがあったと思う。

それではお会いした皆さま
ありがとうございました。
また来年??

12.31.2021

ついに、、、大瀬崎にアザハタ王国が出現!!!



2021/12/31

静岡県 大瀬崎 





今年の秋田での取材日記を書かなきゃと思いながら

ひとまず現在情報をアップ。

去年に続き大瀬崎の「はまゆうマリンサービス」さんで年越し。

確か2年前、店長の相原さんが

「大瀬にもアザハタ王国できるかもねー」

なんて冗談っぽく言っていた。

アザハタ稚魚の大量出現から数年。

去年は黒っぽい稚魚の体色から、赤い色に変わった若魚が撮影できた。

そして今年、、、何とアザハタは王国を築きつつあった!!

体長は22-24センチくらい。(手の大きさとの比較で)

まだ幼さの面影がありながらも、敵(オオモンハタ)を追い払う姿や、

住処をバタバタと掘る姿(のなぴ氏談)が確認できた。

周りにはアカシマシラヒゲエビ、ケラマハナダイ、フタイロハナゴイ

アオハナテンジクダイと南方系のいきものがたくさん。

いずれも屋久島のアザハタ王国と同じ住人。

アザハタの王様が出現するとその住処は加速度的に豊かさが増す。

多様性が増し、社会システムができそして王国になる。

今はまだ未完成だけど王国と呼んでも差し支えないレベルまで来ていると思う。




本当に大瀬にアザハタ王国ができるとは、、、

いつかできるだろうとは思っていたけどこんなに早いなんて!

今季越冬すればいよいよ立派なアザハタ王国になるだろう。







王国はゴミ屋敷!?
テレビの隙間が主な隠れ家。
しばらく待っていると、テレビの隙間から「ぬっ」と必ず出てきてくれる。
「お主、なにやつ!?」と王様の声が聞こえてくるみたい。
まだ性転換前で多分メスだから女王様か。








貫禄でてきたなー。
他のハタと違って、敵を追い払う!
えらいなー。
王様の威厳が出てくると、そこにはたくさんの住人が集まる。








まだこのテレビの隙間に入れるくらい小さい。










テレビの隙から外の様子をうかがっている。








アカシマシラヒゲエビ
アザハタ王国には欠かせない重要なエビ。




ケラマハナダイ稚魚
屋久島のアザハタ王国の主要なハナダイ!
それが何匹もいた。
南国化がどんどん進んでるなぁ。





アカオビハナダイ稚魚
大瀬ではアカオビの方が多い。


フタイロハナゴイ
こちらも南国系の魚。



クリアクリーナーシュリンプ
ウツボと一緒にこんなエビも。
この手の生き物がいると多様性が増す。


これからのアザハタの成長と王国の発展が気になって仕方がない。
温暖化は心配だけど、アザハタには元気でいてほしいなぁ。
と複雑な心境。




アザハタ王国ができた!と驚愕していたら、
そのタイミングで荒俣宏大先生が現れた!
せんせい〜!!!
拙著では素敵な帯を書いて頂き有難うございました!
一緒に潜ってアザハタ王国を確認してもらい、
南国化する大瀬崎の海を見ていただいた。
まさかここで一緒にアザハタを見れるなんて。。。
嬉しすぎる〜!



写真:高久至 文:かんちくたかこ 
発売中〜!


はい、長くなりましたが、アザタハ王の宣伝でした!(笑)



ではでは皆さま、
良いお年を!!!


12.13.2021

写真絵本「ハタハタ 荒海にかがやく命」あかね書房/高久至著




「ハタハタ 荒海にかがやく命 」あかね書房  2021年12月発売

SNSに載せてブログを書いていなかったので更新。

僕は幼少期の夏を秋田で過ごしていました。
その思い出の多くは海や川などの自然。
おばあちゃんから聞く昔話が面白くって。
その一つがハタハタ。
とにかくたくさんのハタハタが獲れて、山盛り買って、
一生懸命仕込んで、そして毎日ハタハタを食べていたと聞いた。
戦後の食糧難から冬の貴重なタンパク源として重宝されたハタハタ。
多い時では2万トン獲れたのが、気がつくと71トンまで減り、ついには
1992年から3年間の禁漁。
その後漁獲量を制限したこともあって徐々にハタハタ資源は復活しました。
これは世界的にも稀な資源復活の成功例として今でも語り継がれていますが、
2021年現在、禁漁直前と同じくらいまで資源が減っています。
もう限界ギリギリです。
この写真絵本はハタハタという魚の魅力に迫りつつも、
漁業のあり方や漁業資源の未来について考えてもらい一心でできました。
こんなマニアックな写真絵本の出版を許してくれた「あかね書房さん」
には本当に感謝しかありません。
SDG'sの流行りに乗っかってドーンと広まってくれるといいな。


ぜひご購入お願いします。
https://www.akaneshobo.co.jp/search/info.php...
豊かな日本の海の未来を願って。。。


以下の写真はこの数年で撮影したもの。
まだ今年は出会えていない。去年もギリギリだったからなぁ。


本隊接岸前に1匹だけ現れたメスのハタハタ。
この1匹に出会うために去年は2週間も荒海と向き合ったようなもの。






海底には無数のミドリイソギンチャクが生息している。
毎年ハタハタやその卵をたくさん食べているから多いのだろう。
こんな風に弱ったハタハタや死んでしまったハタハタをペロリと食べる。







ハタハタの産卵
海藻の根元にメスが卵を生み付けると同時に
たくさんのオスが集まって放精。何が何だかわからない感じで
ワーっと集まってパッと終わる。






ハタハタの卵(ブリコ)
色とりどり。ハタハタの食べる餌の違いによって色が変わるらしい。
ほんとにこんなにキレイ!
地域によっても差異があるらしい。北海道では緑(?)っぽい色の卵が多いと聞いた。







黄色いブリコ
秋田では少ない。濃い赤の卵が多いかな。






ハタハタが増えるには何をするべきか。
ハタハタにとっては禁漁するのが最善。間違いない。
しかし人は魚のために生きているわけじゃない。
ハタハタの漁師は絶対に禁漁したくない。地元民もハタハタが食べたい。

大きな問題の一つに、漁師によるハタハタの横流し。それと密漁がある。
ハタハタの横流しはもはや文化みたいなもの。そんな話もよく聞く。
横流しが文化であれば、もはや漁獲枠を設定する意味がない。。。
そんなこともあって漁獲枠は廃止されたようだ。
上の写真は違法に獲られるハタハタ。
浅瀬にカゴを仕掛けておくだけで勝手にハタハタがぎゅーぎゅーに入るのだろう。
なんてこった。。。







ニュースほどではないけど、ほんと高いなー。





それに比べて他の魚やすいなー。

さて明日は少しは海が落ち着くのか。。。
早くハタハタに会いたいぞ。


ではでは。


12.11.2021

絵本は絵本屋さんで!!

 屋久島で開催中の写真展をほっぽり出して

まんまと放浪中。


屋久島経済新聞さんに記事を載せてもらいました。

https://yakushima.keizai.biz/headline/551/


鹿児島で霧島の温泉や錦江湾の海を満喫して、

東京で出版社や絵本屋さん巡り。

そして絵本屋さんってすごい!

と思うことしきり。

どこのお店の方も情熱がある。

大型書店にはないこだわりと熱い思いでやっていることが

伝わってきて身が引き締まる思いだった。

屋久島では本屋がないに等しいので

何を買うのもアマゾンやら楽チンなサイトで購入しているんだけど、

なんだかとっても申し訳ない。。。反省。

身近にある方はぜひ絵本屋さんで購入して欲しいと強くおもった。

もちろんネット注文も可能だし、プレゼント相手によって

おすすめの絵本を選んでくれたりする!

クリスマスプレゼント大人も子供も絵本で決まりだー!


挨拶に伺ったらめちゃくちゃ喜んでもらえた。
しかも名乗る前から!すごい。。。
嬉しいやら恥ずかしいやら。
「かくれているよ、海のなか」アリス館や
ぷかぷか、アザハタ王で文を書いてもらっている
かんちくさんと3人で記念撮影。


世田谷のお店で母校の東京農大すぐ近くだった。
やっぱり顔を出したらめちゃくちゃ喜んでもらえた。
小さいお店なのに拙著を日本一売ってもらえているのでは!?
と思えるくらい押してもらえてる。
サイン本7冊がsnsに載せたら一瞬で売り切れたと
聞いてもうビックリ。


茗荷谷ではアリス館さんのすぐ近くにある
広いお店に絵本がたくさん。
それも店主さんこだわりの本のみ!!
絵本に対する思いの深さがヒシヒシと伝わってきた。

どこのお店でも拙著も大切に扱っていただけていて
嬉しかったなぁ。
より良い写真絵本を作っていきたいと思ったそんな1日だった。

そうそう初めて出版した写真絵本
「海のぷかぷか」(アリス館)の時には横須賀の
ぷかぷか展を開催させていただいた。

なつかしいなぁ。美味しかったなぁ。


絵本屋ではないけど現在は埼玉(東京近く)の
「おかえり、ウミガメ展」を開催させてもらっています!



アリス館さんで次回作の打ち合わせついでにサインさせて頂く。

クリスマスのプレゼントにぜひ。
もちろん絵本屋さんから!!


さてそれではもう少し北の方へ行きますか。

12.01.2021

海から見たニッポン 屋久島展明日から開催!



海から見たニッポン 海流が育むいのち/屋久島編」
富士フィルムスクエアで開催させていただいた展示が屋久島に上陸!!!
屋久島の写真のみの展示ですが、大迫力ですのでこの機会にぜひご覧ください。




幅1,5mの巨大銀塩写真プリントの
迫力と美しさで屋久島の海の魅力がぎゅーっと詰まってます!?


場所は宮之浦の環境文化村センターです。
期間は12月2日−1月20日までです。


明日は12月2日、3日は10:00-15:00くらいまで在廊予定です。


本日設営完了!
入り口のはパネルもフジフイルムさんから
送っていただけたのでいい感じ!


20枚程度の写真だけど設営には3時間以上時かかってしまった。
写真の並び順はある程度構想していたけど実際の会場では悩みまくり。
でも結構いい感じに配置できたと思う。
屋久島の海に飛び込んでもらえたらいいな。


ほんと大パネルは迫力満点!

海の環境問題についてのパネルも展示してあります。


置いてあるポストカードはよろしければ
記念に持って帰ってくださいね。


7.22.2021

「すいめん」(アリス館)発売されました。




ぼくが海で一番好きなところ。
それが、すいめん。
そして長年にわたって取り続けてきた、水面の中から厳選して
ストーリーにあった16枚を見開きで並べています。


水面って本当に不思議な世界だと思う。
一枚の薄いまくのようなものなのに
通り抜けると全てが変わるんですよね。
海の世界に入ったぞ、って五感で感じられる。


じっくりと、眺めてもらえると嬉しいです。
レビューもお待ちしてますね。



ちょっと前には東京印書館さんで印刷立ち合いもしてきました。
相変わらずキレキレの高柳さん。



美しい〜感じにプリントしていただけました。

アリス館さんの創立40周年記念で
挟み込みが入っていて
そこには水面への思いを書いていたり、
裏側はポスターのようにもなっています。






世田谷の絵本専門店「えほんのみせ ぱっきゃまらーど」さんで
高久至フェアを開催していただいています。
なんてことでしょう。。。
嬉しすぎる。母校の東京農大の近くだ!
こんなスペースを作っていただけて、感謝しかありません。
期間中に伺えないのが残念で仕方がない。
誰か見てきてください!!!



今月いっぱいです!



「おかえり、ウミガメ」
写真パネル展、原画もあり!
を開催して頂けてます。
これまた有り難すぎて言葉もない。。。








連休に台風にトラブル続きとバタバタ真っ最中だけど、
さっき原稿を2つほど送り出したので心のゆとりができた気がする。

ではではまた