12.07.2020

ハタハタ日記① 〜待ち魚、いまだ来たらず〜

 2020/12/07   秋田

晴れ 気温6-10℃  水温15-16℃ 北西 波2,5m


ハタハタの絵本を来秋に出版できることになった。

写真はある程度撮れているし、出版社からもOKをもらえているけど

あと一押し欲しい。そんなわけでまた秋田に来てしまった。


なぜハタハタかといえば理由は2つある。

まず僕自身は、はまっこ(横浜人)とこれまで、都会ぶっていたが

実はぼくには秋田の血しか流れていない。

「お、おら、はまっこになりてえだ。。。」

、、、、。


秋田はハタハタで有名なので、良くハタハタを食べさせられた。

そう、馴染みがあったのが理由の一つ。


もう一つは、ハタハタが漁師の自主的な禁漁による

日本初の成功例と言われていたことが大きい。


30,40年以上前に猫またぎと言われるほどハタハタで

溢れかえっていた時代から急降下でハタハタはいなくなった。

1992年より3年間の禁漁、その後徐々に資源は回復していき

一時期は昔の活気が戻っていた。

が、それも束の間で今はもう禁漁レベルまでハタハタは減っている。

狂おしいほど、いない。


原因は取り過ぎに他ならないが、

元をたどれば日本の漁業のシステムが悪い。ということになる。

「漁獲枠」というものがある。

きっと皆さん聞いたことがあるだろう。

「今年はこんだけとっても、大丈夫(魚が減ることはない)ですよ〜」

というもの。


こちらは秋田魁新報の記事。
このグラフを見て何が正しく、何が間違っているかわかるだろうか?

言ってしまえば全てが誤り。
漁獲枠というものは設定したら、
その量、100トンなら100トン獲って、はいお終い。
が正しい。それ以上も以下もない。


漁獲枠まで届かないで終わったのなら、
それは漁獲枠を広く取り過ぎということ。
頑張っても獲れませんでした。
というのは魚がいないということ。

逆に漁獲枠を超えること、これは言語道断。
もはや漁獲枠を設定している意味がない。
「これだけ獲っても大丈夫ですよー」というのが漁獲枠なんだから
それをオーバーしたら、「来年以降魚が減りますよー」を
無視したことになる。

資源管理の成功例としてもてはやされているハタハタでさえ
こんな現状なんだから、他の魚介類についても想像に難くないだろう。


ちょっと長くなってしまったが
興味が湧いた方は是非こちらも読んでいただきたい。
勝手に敬愛している勝川さんの記事です。

「ハタハタの不漁は海洋環境が原因という説を検証」

http://katukawa.com/?p=6158


そんで 以下2つは最近の「秋田魁新報」の記事です。

「ハタハタ漁獲枠、昨季と同じ650トン 資源量は低水準続く」

https://www.sakigake.jp/news/article/20201027AK0027/


「季節ハタハタ初漁、来月3日ごろ 底引きは禁漁明け以降最少」

https://www.sakigake.jp/news/article.jsp?kc=20201125AK0003&pak=1&pnw=0&ptxt=ハタハタ&psel=&py1=&pm1=&pd1=&py2=&pm2=&pd2=


どう考えても悲壮的。

さらに追い討ちをかけるように温暖化なのか暖冬で未だにハタハタの気配がない!

今年の接岸(沿岸にハタハタが産卵にやってくる)予想日は12月3日だった。

ぼくが秋田入りしたのが4日だから、思いがけずピッタリ。

のはずだったけど、いまだに接岸の兆候はない。

冬一番ともいえる寒波が来ていないからだ。

1週間後に大しけ予報だから、それ以降だろうなぁ。

あと10日間。

最後の1日か2日間が勝負どころだろう。

果たしてハタハタを一目でも見ることはできるのだろうか?


写真は去年このブログ

https://itaru-t.blogspot.com/2019/12/blog-post.html?fbclid=IwAR00NUtz19Us5cCcwRETor1LY2Mpx6nZWbcFxlwqrSmBhX24Et2LxGVckD0

でも載せたものだけど、

会えていないから転用しちゃおう。


早くハタハタ来ないかな〜。


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