1.31.2016

棘に毒あり、後ろに眼あり。


ネッタイミノカサゴの眼状斑 
NIKON D610  tamron 90mm F/2.8
NexusD610 Inon s-2000 FIXneo2500DX
ss1/125 f4 iso200
屋久島 一湊 北西・波1,5m

目玉模様。眼状斑。眼状紋。
本来の眼とは違う場所にある、眼を思わせる模様。
本物の眼よりも迫力があったり、恐ろしかったりと様々な工夫が見られる。
陸では蝶が有名。海ではチョウチョウウオとかスズメダイとかだろうか。
眼状斑は捕食者から身を守る弱者の生きる知恵だろう。
昨日、今日とはまっていたのはまさにこれ。
ネッタイミノカサゴとキリンミノをひたすら後ろから眺めていた。
ちょっと怪しい(笑)
カサゴの仲間と言えば、貪欲な捕食者であり、ほとんどが鰭に毒を持つもっていて、
弱者と言う立場からは遠いように思える。
でも弱者なんだなと。今回初めて思った。
前述の2種は共に、少し驚かすとすぐに鰭を大きく広げて逃げる。
そして岩や壁の隙間を見つけるとすぐに入り込む。
奥行きのない逃げ場だと、頭を窪みの奥にうずめて、
鰭を大きく開いた状態でジッとしている。
それが写真の状態。
後ろ側しか見えないけど大きな眼で睨まれているような凄みがある。
今までなんとなくにしか、認識していなかったけど紛れもない眼状斑だろう。
一連の動きを見ていると、かなり臆病で、弱い立場の魚でもあることが伺える。



同じくネッタイミノカサゴをスロトボ光を切り自然の状態でも撮ってみた。
こっちの方が魚たちにとってはリアリティのある見え方だろう。
結構怖い。イッチなら泣いて逃げ出すこと請け合い。
見れば見るほど魔王になってくる。
眼状斑って人間から見ると滑稽だけど、立場を変えて、見て見ると
なかか良くできた防衛策だと思う。
少なくとも、僕はちょっと怖さを覚えた。



これがネッタイミノカサゴ。
毒の棘を持っているので基本的には優雅に泳いでいる。
さらに後ろから来る敵には眼状斑で威嚇をする。
もともと魚類の中でも賢い種類の魚だと思うけど、
それでいて狡猾でしたたか。
ネッタイミノカサゴ、あなどれない魚である。





仲間のキリンミノも同じく眼状斑がある。
岩陰に隠れたときに必ず後ろを向いている理由を初めて知った。
たんたんと潜る日々だけど、こんな発見があると無性に嬉しくなる。
魚って面白いなぁ。

男2人生活も2週間近く。
イッチと二人で暮らしたことはほとんどなかったけど、なかなか面白い。
そろそろテルが帰ってくるので今日はイッチと打ち上げ。
ウィンナーと豚バラ。
安上がりで良い。
母ちゃんがいない間に少しは逞しくなったかな!?


【 屋久島水中・自然写真 高久至写真事務所 】

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