4.20.2016

山口県の海 角島ブルー 51日目

2016年4月20日 
山口県 青海島~角島
晴れ 水温15℃ 南の風

青海島の朝。
昨日は21時に落ちて3時半に起きた。
おじいちゃん化を感じる。。。
朝一で青海島の海を少し覗いてプランクトンが少なかったので移動。
明日から天気が崩れそうなので、今日のうちに陸撮しとこう。


今日は色々とあって海に潜れず。
色々は長くなるけど書こう。
「日本の海の現状とあり方」ってところだろうか。
これもこの旅の大事なテーマ。
 その前に海辺の絶景。
元乃隅稲成神社
CNNの日本の最も美しい場所31選になったとか。
それ以来観光客が激増中らしい。


すぐ下の漁港では刺し網漁師のおじちゃんから海のこときく。
一昨年は水温が高くアラメが壊滅的にダメージを受けた。
去年は酷く、アワビもサザエもあまり育たなかった。
今年は水深があるところでは回復してきている。
九州で聞いてきた話と少し違う。
旅ノートにメモ。


角島大橋と島と海
前回来たときは曇りでくすんでいた海が今日は青い!!!
稲成神社からここまではテンション上がりっぱなし。
橋を渡るときはあれほどワクワクしていたのに
帰る時には心が沈んでいた。。。
さぁここから長い。


角島の海は潜れない。
そう聞いていた。
なんでも漁師が煩いらしい。
それを体験した。
島の何カ所かで潜れそうな場所を見つけた。
漁協に行って名刺とポストカードを渡して旅の目的を伝える。
すぐ近くの漁師のおじさんは許可取れば大丈夫じゃないと言っていた。
一人目の人が出て来て、一言。


「ここはそういう事は認めていない。」


やっぱりそうきますか。。。
穏やかにあれこれ話すも取り付く島もない。
少しヒートアップしてきたところで、選手交代。
年配の漁師さんかな。
話は少し通じる。
でもやっぱり駄目。


「あなたはきっと良い人だ。でも悪いやつがいっぱいいる」
「親戚が来てもこの海は潜れないんだから」
「サーファーもダイバーもダメ、この海は潜れない」
「一人が一つウニを取っていくだけでも、1万人なら1万個だ」
「この海は厳重に管理することによって、高い漁獲高があり漁師の憧れなんだ」
「あなたはきっと良い人だ。でも潜れない。」
「海水浴場でも駄目だ。海開きしてない。」


漁業権の話や法律についても話す。


「さっきから何度もいっている。悪いやつがいっぱいいる」
「対岸じゃあ全然捕れない。ここは海を管理しているからたくさんいる」


そこで一番偉いだろう管理職っぽい人が帰ってきた。
年配漁師が事情を伝えかけたところで、、、


「そんなのダメだ。いちいち取り合うな!!」


カチーン
落ちつけ。。。
落ちつくんだ。。。
偉そうな人は奥に引っ込む。
そのあともヒートアップしたり冷静になったり、
環境のこと、この島の観光のこと色々と話すもダメ。
時間にして30分くらい。
最後に奥に引っ込んだ偉そうな人にもう一度。
ここはかなりキレそうになりながら、、、話す。


「なんもない砂地なら良いよ。」


はぁぁ~!?
ダメだ、、、落ち着け。。。
リラックスするんだ至。


至「じゃあ県に許可取りますよ」


偉そうな人「あ~はいはいそうしたら(みたいな感じ)」
はいはい。


こんな海潜ってやらないけど、
県に電話して許可は取ってやるからなー!!!
チクショー!




 角島大橋の中ほどから見た海。


角島対岸の豊浦漁協に行って、こっちの海で潜れないか聞いてみる。
ここでは偉い人と2人が懇切丁寧に対応してくれた。
結果としては潜らなかった。
偉い人「私が船で連れてくから潜って良いよ」
それはさすがに申し訳ない。
なんでも角島とは別の管轄だけど、
漁師でもこの時期は潜ってはいけないらしい。
漁師でもウェットは着ちゃダメ。
漁期は6月末~8月末くらいまでとか。
そんな事情で潜っている人間がいるとすぐ通報される。
「だから僕が付いていたら大丈夫」
潜るのは諦めたけど良い人だなぁ。
ありがとうございました。




山口県・県庁の水産振興課に電話。
「なにも捕らなければ良いですよ」
ですよね~。
「角島は厳しいみたいですよね」
そんな悠長なこと言わず。。。
許可は楽勝で取れた。
ついでに漁協へのクレームも入れておいた。
いくら漁業権があるからと言って、
海は漁師だけのものじゃない。
追い出すなんて言語道断。
笑止千万!
そんな権利は一切ないのだ。
漁業権の名を出せば引き下がるなんて思うな!
普通にダイビングをしていて漁業権が及ぶことはないのだから。
(悪さしなければね)


ついで海で困った時の「118」
海上保安庁へも電話。
高校生の時に釣りしてて捕まったけど、今日は頼もしかった。
悪いことしてなきゃ、こんなに頼もしいことはない。
「法律的には潜ってはならない理由はあません。」
「地元とのトラブルを避けて頂ければ。。。」
ですよね~。
少しトラブってしまいましたが。。。
あんなに排他的になってしまったら、角島のイメージが悪くなるし
観光への影響も出てくるだろう。
そんな話をしていたら、適切なアドバイスをくれた。
「観光協会とかを動かしていけば変わるかもしれませんね」
なるほど~。
まぁ僕の仕事ではないな。
ここは山口ダイバーにお任せしよう。


色々と揉めたおかげで良く分かった。
あ~海はこんなに広いのになぁ。


最後に少し、前にも書いたか。
何度でも。
旅の目的は、日本の海の素晴らしさを伝えること。
それによって海の大切さを少しでも感じてもらえればと思う。
日本の海の今を知り、記録しておくこと。
変わりゆく海をみつめ、日本の海の未来を考える。
そのために家族を残して島を出た。
ちょっとくらいのことでは諦めないよ。
海を大切にしようと思うのであれば、
まずはもっと海と触れ合わなければならない。


漁師の海とか、ダイバーの海とか、釣り人の海とか
そんな狭いことをいってる場合ではない。
皆の海、宝の海
もっと大切にすることを考えていかないと。






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青海島まで戻ってきた。
童謡詩人の金子みすゞ記念館へ。
高ぶった心が静まるのを感じた。
これが言葉の力か。



ではではまた。


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